第1話「ドライブ初日→尾道・千光寺山荘宿泊まで」
3 / 5(月)朝・空はどんよりと曇っていて、外の気温は 11℃ と平年より幾分高い。自宅でゆっくり朝食をとり、8 時少し前に出発。 車は、10 日ほど前に納車となったエコカー。 今回のドライブのきっかけは、この車の試乗にあったのです。
当初は、1泊 2日ほどのドライブを計画していたのでしたが、ふと思いついたことは …
「ロングドライブを楽しんでいるシニアの方が、どれ位いらっしゃるのだろうか ? 」
という疑問でした。
限りなく70歳に近い私たち … 新車の試乗のついでに、ロングドライブ の可能性をも試してみたくなったのです。そこで「四国・神戸ロングドライブ」に挑戦することにしたんです。そんなことから、日程は 5泊 6日と少し長くなりました。 その時の様子を、Blogに公開することに決めたんですが、こんな思いつきの「行き当たりばったりの旅」をBlogにして、見て下さる人がいらっしゃるだろうか ?? … と、正直ためらっておりました。
… Blogを見て下さる方々の中に「私たちも、走ってみようか !!」と思って下さる人が、ひょっとしたらいらっしゃるかもしれない … そう思ったのです。
さてそこで、ドライブ初日の今日は、地図に示している通り、九州最西端の我が家から、今晩の宿泊先である尾道・千光寺山荘までのおよそ 500km を、高速道路を使って走ることになります。
出発から途中 2カ所ほどの小休憩をとりながら、関門橋のサービスエリアに到着です。この上り線の「めかりPA」と、本州側下り線の「壇之浦PA」は、どちらも海峡の景色が楽しめて、レストランや土産品も豊富に揃っています。 素晴らしい眺望を眺めながら、食事や、運転で疲れた体を癒すことが出来る良いエリアです。この関門橋は、もう半世紀ほど前になる昭和48年に開通したんですよね。その当時は、日本最大規模の橋として、随分多くの観光客が押し寄せたものです。その中の一人に、若き日の私もいました。
さて、ひと休みをしてのち、再び高速道路を走ります。… 私の場合、高速道路では、車のスピードを 95 ㎞/h にセットして走ることにしています。 この速度だと、追い越されることはあっても、こちらが追い越す場面はうんと少なくなります。 高齢になると、追い越しは必死の形相となり、疲れますし、とても危険です。
運転の負担を軽くして安全に走る … そのためには、私にとってこの 95 ㎞/h という車のスピードの設定がピッタリ良いのです。 こうした走りを続けて「美東SA」に到着です。 ここ美東サービスエリアは、山口県美祢市美東町真名という中国自動車道にあります。
今、am 11:30 … 今日の宿泊地・尾道まであと 175 ㎞ ほどとなっています。
ここ美東町(みとうちょう)は、山口県の中央部、カルスト台地秋吉台の麓にある町で、ゴボウの産地としてもよく知られているそうです。 サービスエリアの売店には、その「ゴボウ」が練り込まれた、ごぼうの風味たっぷりの人気の一品「美東ごぼう餅」や、さらに岩国特産の(岩国れんこん)を使用した「岩国れんこん餅」が並んでいました。
れんこんのもちもちした食感が人気だそうです。 ここ美東のSAの小さなレストランで、昼食をとることにしました。 その食卓テーブルの上に、一枚のチラシが置いてあったのです。
見ると、そこには「平家と美東とのかかわり」について書いてありました。 … その昔、平宗国という平家の武将がおったそうですが、1185 年の壇ノ浦の合戦に出陣しようとしていた矢先に急死したというのです。 そこで、その妻「真名」が代わりに武将として出陣し、たいそうに活躍したそうです。しかし、戦に敗れた平家は、この美東あたりに逃げ落ちたと伝えられています。 そうしたことから、このあたり一帯の地名を「真名」と言うそうです。また、平景清が逃げ隠れていたという「景清洞」という鍾乳洞が秋吉台の麓にあるそうで、国指定の天然記念物となっているらしいですよ。 ここで、国内ドライブの楽しみについて考えてみたいので、少しお付き合いを下さい。
日本国内で、ドライブ旅行を楽しんでいる人は多いでしょうが、片道 500km ほどの距離を気軽にドライブすると言う人は、どれほどいるのでしょうか ?
アメリカ人からすれば、1日に 500km ほどのドライブは一般的だと聞いています。
ところが、日本人にすれば、500km と聞くと「そりゃ大変ですね」という人が、圧倒的に多いそうです。 ましてや、鉄道を始め、空路が発達している日本では、クルマで長距離を移動すると言うと「物好きね」という目で見られそうです。
今や、北海道から九州まで高速道路で繋がっている日本列島で、その行程を楽しみながらドライブ旅行する … こんな楽しみもあって良いのではないかと思うのです。
日帰りや・一泊などのバスツアーは、かなりリーズナブルで、旅行会社の代表的商品ともなっているようですが、もっと、家族やカップル・小グループのロングドライブ旅行が普及しても良いのにと思うのです。
さらに付け加えますと、高速道路料金には、色んな割引があるんですよね。 これを利用しない手はありません。
「休日特別割引」「通勤割引」「平日昼間割引」などなどがそれです。
そして、日本全国には、3,000 以上もの温泉地があると言われています。そんな中から、高速道路を利用しての「ゆったり温泉の旅」もなかなか良いと思いませんか ?
ドライブは、ゆったり・のんびり・あたたかい …
知らない土地の魅力を探しながらの水入らずの旅 …
「もう、そんなに遠くまで、運転できないよ !! 」と、諦めかけていらっしゃるシニアのみなさん !! … ちょっと大人の ドライブを楽しんでみませんか !!
午後 2 時近く、宮島SA に到着しました。
ここでも、特産の土産品が目に飛び込んできます。「もみじ饅頭」や「広島の牡蠣」が並んでいます。
私たちの旅は始まったばかり、欲しくても、帰り着くまで土産を持ち回る訳にはゆかない … そこで、そこそこから発送して貰うことにしたんですね … これも、ロングドライブのノウハウの一つと言えるかもしれませんね。
ここ宮島SA からあと 100㎞ ほどで尾道の宿に到着できそうす。
今日の終着駅がだんだん近づくにつれて、少しワクワク、疲れは全くと言ってよいほど感じません。 午後三時・小谷SAに降り立ち、高速道路での最後の休憩地としました。
このサービスエリアは真新しくて綺麗です。山陽自動車道の上り線・広島県内の人気のサービスエリアの内の一つ、小谷サービスエリアです。
建物は 2010年 にリニューアルオープンしたそうで、北欧をイメージした爽やかな白色の外観です。なんだかドライブの疲れも吹っ飛びそうなサービスエリアですね! この小谷SAを後に、真っ直ぐ宿に向かうことにしたんです。カーナビが案内する通りに走るだけなので、知らない土地も実に快適に走れます。
こうして、予想していた午後四時に、尾道・千光寺山荘に無事到着です。(写真下) 3 階の角の部屋に案内された。 見晴らしが良い !! …が、よわい霧雨が降っていて、遠くの景色が霞んでいます。夕食は6時過ぎとのことだから、一服のお茶を戴いた後、千光寺公園を散策して観ようと支度した。
私たちの今晩の宿があるこの小高い山の山頂から中腹にかけて「千光寺公園」が広がっています。「千光寺山荘」は、この「千光寺公園」に隣接していて、観光には非常に便利な場所にあります。 春は桜・ここは日本さくら名所 100選のひとつだそうですよ。つつじも沢山植えられています。初夏には「ふじ」が綺麗だそうで、秋には菊花展が開催されるとも案内看板に書いてありましたね。 また、園内には「市立美術館」や、「文学のこみち」のほか「千光寺グリーンランド」などもあり、山頂の展望台からは、尾道市内が一望できるとともに、瀬戸内海の島々が眺められ、天気の良い日には四国連山をも遠望することが出来るそうです。 この山の頂上の「展望所」が見えています。(上の写真)
いずれの写真も、私たちが宿泊する部屋から眺めです。
下の写真の中央付近には山陽本線「尾道駅」が写っています。
何も分からないままに出掛けて来た尾道 …… こんなにいい処だったとはびっくりでした。尾道は、風光明媚に加えて、長い歴史に育まれた文化財に富む町だそうで、この地を訪れた文人墨客の数も多く、この人達の詩歌や小説の断章を自然石に刻み、これを「文学のこみち」と名づけているそうです。その「文学のこみち」までは、ここ千光寺山荘より徒歩で7分ほどだそうです。
狭い尾道水道が、部屋から一望できます。 夕食を前にして大浴場に行くと、お風呂は貸し切り状態 … 意識にはなかった疲労感が、じんわりと湯の中に溶け出してゆく。 誰もいない 湯船の中 … 思いっきり足を伸ばしてちょっと泳いだ。
これで、一日の疲れがすっかりと落ちた思いがしたものです。
6 時を少し過ぎた頃、部屋に料理が運ばれてきた。
夕食のメニューは「国産牛のステーキ」と「瀬戸内産煮魚」のほか、その日の仕入れにより料理長が趣向をこらした、和食懐石風料理全10品を楽しめるプランだそうだ。 魚料理が主で、私たちの年齢には優しい料理 … それだけでお腹いっぱいになり、鹿児島牛のステーキは、その半分も食べられずに残してしまった … 返す返すも残念でした。
こうして、初日の夕食は、大満足で終えました。 今回のBlogは、2012年の3月に、九州の最西端から、四国・神戸にロング・ドライブをした時の様子を書表わしたものです。 行程は 5泊6日、その宿泊地は、尾道を始め、高知・有馬温泉そして神戸・最後は長距離フェリーの中の 5泊です。
全走行距離は、およそ 1,500km を予想しています。
ルートは、尾道から「しまなみ海道」を通り四国・高知へ。そして 3日目は、神戸淡路鳴門自動車道を通って有馬温泉へ。次の日に神戸を観光して市内に 1泊・帰りは、神戸港から長距離フェリーで一泊して新門司港へ上がり、帰路につくという計画なのです。
これからも、リーズナブルな宿を探して、時間に捕われない気ままなドライブを積み重ねてゆけたらいいなと考えています。 … 同じ思いの方がいらっしゃったら … どうぞご一緒にお考え下されば嬉しいです … ありがとうございました。
次の 2日目は、四国・高知へ走ります。 ではまた …..
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