■ 第5日目(11/8・金)
西湖・本栖湖から身延山・久遠寺へ
ハッとして飛び起きたのは、am5時半であった。
「今朝の富士山は、どのように観えているのか? 」 … 昨夜から気になっていたのです。
窓のブラインドのスイッチを入れます … はやる気持ちをじらすかのように、ゆっくり・ゆっくりと、ブラインドがオープンしてゆきます。そして … 観えてきました !!
雲一つない真っ青な空に「雪化粧をした富士山」の姿です !! … 感動の一瞬で〜す !! 朝陽に赤く染まって観えます。言葉がありません …… 。
湖面には、うっすらと「逆さ富士」が …… 。
しんしんと冷え込んではいますが、快晴無風で穏やかな素晴らしい朝です。
日の出は六時頃・今朝の最低外気温は2.6℃だったと聞きました。
ほんとうに、言葉を失ってしまうほどに、今朝の富士山は最高に美しいです !! ウインドブレーカーを着込み、部屋のベランダからおよそ一時間、撮影にはまりました。
河口湖の湖畔には、沢山の人が出ていて、それぞれに思い思いの記念撮影をしているのが見えます。 こうして、富士山に魅せられていると、何時の間にか 7時を回っていましたね。
我に返って、洗面やシャワーをして身支度を整え、2階のレストランへ出掛けました。 レストランでも、富士山が観える窓際の席に案内されたのです。「今日のように素晴らしい富士山は、地元に住んでいる者でもなかなかに出会えませんよ」
と、私たちを席に案内してくれた女性が、そう言ったのです。
こんな「富士山に出会いたい !! 」と、わざわざ出掛けて来た私たちです。
なので、何と幸運な朝かと思いました。
レストランの中には、朝陽がキラキラと降り注いでいます。
料理はどれも美味しいです !!…目の前で焼いてくれたオムレツがまた美味しい。 朝陽に輝く富士山が、料理をなお一層美味しくしてくれています。 …今朝もまた、ゆったりと流れる時の中で、嬉しい朝食を戴きました。
そして、ここ「風のテラス」を出発する8:30頃には、気温も上がって、上着が必要ないほどの陽気になりました。 もう少しの間、このホテルでゆっくり過ごして、綺麗な富士山を眺めていたい …. そんな思いでしたが、計画していた今日の行程のこともあり、後ろ髪を引かれる思いで出発です。 風のテラスを 8:30ころに出発して、
今日も富士山のスポット探しのドライブが始まりました。 西湖の向こうに富士山が観えてきました。
始めに訪れたのは 「西湖の・野鳥の森公園」です。
富士山ばかりでなく、「紅葉」が素晴らしく綺麗です。
これらの写真は「西湖の・野鳥の森公園」です。
富士山の絶景撮影ポイントがあると聞いていたのですが … 林の背が高くて、富士山の頭だけしか見えません。 そんなことで、ここを早々に離れたのでした。
そして、およそ1キロメートルほど引き返したところに「西湖・いやしの里・根場」がありました。「根場」は「ねんば」と呼ぶそうです。
ここは、昔懐かしい「茅葺き民家」が20数軒建ち並ぶ集落となっています。
日本の原風景が蘇ったような、ここはかつて日本一美しい茅葺の集落だったと言われています。 過去・台風に遭い、壊滅状況となっていたこの集落を、今日のように復元されたと聞いています。 この集落の茅葺が、富士山とよく解け合っていると思いますが …… 如何でしょうか ??
綺麗な和紙が売られていました。
この里に足を踏み入れれば、昭和の頃の時代にタイムスリップしたようです。ゆっくり腰かけて、とびっきりの富士山を望みながら、こころ癒される ….. そんな処ですね。 いやしの里「根場」(ねんば) では、風景だけでなく、個々の建物で紙漉き、或は、つるし雛作りなどの体験や、食事、各種企画展も開催されています。
なんだか、故郷に戻ったかのような、暖かな雰囲気です。 ひと休みにと、高菜とあずきの餡入り饅頭を戴き、お茶にしました。
… 饅頭は、ほっかほっかで美味しかったです。「下の写真はレンタカーです」 次に向かったのは「本栖湖」です。
神秘的な瑠璃色の水をたたえると言われている本栖湖… そう言えばグリーンの奇麗な水の色をしています。 ここ北側の展望所からは、千円札の図柄となった絵に近い富士山の姿が観えています。
この展望所に、タクシーで観光して回っているらしいご婦人二人がいました。 その運転手に、「身延山・久遠寺」への、最もいいルートを尋ねると、横にいたご婦人たちが、「私たちは、ほんの先ほどそこを訪れて来たばかりよ」…とおっしゃる。
そして、持っておられた「久遠寺のパンフレット」を、私たちにくれたのです。
声をかけてみて良かったと思ったものです。 この本栖湖には、「千円札の図柄のような富士山」を撮影してみたい !!
……そう思って出掛けてきたのでした。
まぁ…それらしい写真がちょっとは撮れたかなと思っているのですが ?!? ……。
こうして本栖湖 を11:20ころに出発し、身延山を目指し山道に入りました。
車窓から時折り、雪を戴いた南アルプスの山々が観え隠れしています。 そうした景色を観ながら走っていると、ほどなく「道の駅」が現れたのです。 11:40・道の駅・下部(しもべ)に入り休憩をとることにしました。
そこに「そば処・木喰庵」があったので、昼食をとることにしたんです。 この「道の駅・下部」から30分ほど走ったでしょうか …見延山ロープウェイ乗り場に到着です。 駐車場から、短い距離のエスカレーターに乗ると、そこは久遠寺の境内でした。
その奥に身延山の山頂行きのロープウェイ乗り場「久遠寺駅」がありました。 まず、身延山の山頂へ行くことにして、ロープウェイに乗り込みました。七分間ほどの空中散歩です。 このロープウェイの高低差は763m・全長は1,665mだそうです。 富士山が、雲の合間から少しだけ観えています。
眼下には、富士川の流れが写っています。
こうして、標高1,153mの山頂駅「奥の院駅」に到着です。 全国でも有数の桜の名所だそうで、「しだれ桜」が奇麗なんだそうです。
下の写真は、身延山・久遠寺の「奥の院」です。
また、身延山からは、春と秋の数日・富士山の山頂から昇る太陽の「ダイヤモンド富士」を見ることが出来るそうです。この山頂からも、遠くに南アルプスが観えています。 山頂の売店には、「みのぶだんご」→別名・「苦死切りだんご」と呼ばれているものが、備長炭で焼いて売ってあります。「幸を呼び込むだんご」だそうで、記念にと「くるみ味噌だれだんご」を戴きました。
山を降りて、身延山久遠寺でひと休み… そして14:00 頃にここを後に河口湖へと戻ります。 その行程は、1時間40分ほどかかりそうです。
… 山越えの道はいろは坂、カーブの連続だが、山肌全体が紅葉をしていて、その美しさに退屈することはありませんでした。
途中・休憩がてらに「道の駅」に立ち寄りました。
その横に「なるさわ富士山博物館」があったので、少しの見物です。
土産品店のスペースが多くて、ミュージアムとしての内容が少し薄かったと感じました。
ただ、ここからも富士山が観えています。 意外と近くに観えていて、少しは迫力ある撮影が出来たかなと思っています。 紅葉が、何とも言えない彩です。
こうして、道の駅を楽しんだ後、ホテルを目指しました。その途中、GSで始めての給油をし、日没ころの4時半過ぎ・今晩のお宿・「湯けむり富士の宿大池ホテル」 に着きました。
早速、浴衣姿となって、5階の展望風呂に行ってみました。
ここのお風呂は、一つの内湯のみです。ガラス窓から富士山が見えてはいますが、少し透明度に欠けるガラス越しなので、くっきりとは観えませんでした。
湯に浸かっていると、私と同じくらいの歳周りの男性から声をかけられました。
その方が言うには「冠雪した富士山を観たことがなかったので、家内と車で来た」と。
… 私たちと全く同じ思いで旅をしている方だったのです。
さらにお歳も、私たちと一つ違いの71歳で、石川県の方でした。
こうも同じ思いの方と出会うなんて、奇遇なことでした。
夕刻6時・レストランへ出掛けてみると、広い会場です。
出ないよね ? と思っていた刺身が並んでいます。
それに、溶岩焼きの肉は、霜降り肉で美味しいです。 レストランの仲居さんに聞いてみたんですね … 「富士山の五合目あたりからだと、お山はどんなふうに観えるの ? 」とね。
そしたら、「観たことがなくて判りません」との返事。
地元に居ても判らないのか …と、ぶつぶつ言っていましたら、お隣りの席にいらした宿泊客の中年のご夫婦から、「それは、こんな状況よッ !! 」って、「デジカメ」を私たちに渡し、撮ってこられたばかりの富士山の写真を、わざわざ見せて下さったのです。
そこには、凄く迫力のある富士山の姿が写っていましたね。
私たちも、時間を作って撮りに行きたいと思ったものです。
こうして、見ず知らずの方との語らいもあったりして、夕食は、ますます美味しく戴けました。
ご覧いただきましてありがとうございました。
…ではまた次回にお会いしましょう。
2013富士山周遊ドライブ10「第5話」 への4件のフィードバック