第 2話「我が家からハワイまで18時間…遠い ?? 近い ?? 」
Aloha〜 !!
7月18日・晴・ハワイへ出発する日、何時ものように5時に起床…体重を計ると66.0㎏。2009年・子供たちから突然の提案があった。「2年後の2011年には、お父さん・お母さんは「古稀」を迎える…その記念に、ハワイ・ロングステイをしてみては ? …」と。
「えッ !! …私たちだけで ?…できるかな〜 ??」一瞬、不安にかられたものです。
それから一月ほどが過ぎて…「まだまだ2年先のことだし、これから、しっかりと準備さえすれば大丈夫だよね ??…」と、この提案を前向きに受け入れることにしたのである。
そう決まると、子供達は早速、ステイ先のコンドミニアムと航空券の手配に力を貸してくれて、出発の1年前には予約が完了していた。 私たちは、一つ一つの不安を解消しようと「チェックリスト」を作った。それからというもの、晩酌のたびに話題は決まって「ロングステイ」の事ばっかり…だが、纏まりのない、夢みたいな会話に明け暮れる毎日が続いた。 せっかく作った「チェックリスト」には、対策が盛り込まれないまま、2年間は過ぎた…。
「 あッ !! …もう準備をしなくちゃ、 間に合わないよ〜 !! 」と、我に返った時は、出発の半月ほど前になっていたと言うわけです。
出発の朝「…まぁ いいか !? …」「偶者は経験に学ぶだ〜 !! 」などと、訳の判らない諦めとひらきなおり。子供たちの前には、平生を装って「行ってきま〜す !! 」と、家を出た。 …が、家内と二人きりになって始めて、抱えている不安の重さを実感していた。ドキドキしてくる…反面、ほんの少しのワクワク感と、実に複雑な心境であった。
長崎空港に10:30に入り、直ぐに搭乗手続きを済ませる。航空会社のチェックイン・カウンターの女性が「気を付けて、行ってらっしゃ〜い !! 」と、私達の背中を押してくれた。私たちにとって今回の旅は、添乗員が率いるツアーとは違って、いわば「始めての夫婦ひとり旅」とでも言ってよいだろうか。なので不安だらけ…そんな中で、こうしたちょっとした言葉に勇気を貰う思いがした。今日は、ここ長崎空港から羽田へと飛び、そこから、深夜便の12:05発・ホノルル行きに乗り継ぐ予定となっている。
飛行機の搭乗待ちに重宝しいているのが「有料ラウンジ」…長崎空港には、2階にビジネスラウンジ「アザレア」がある。こうしたラウンジでは、充電をしながらのpcの利用が可能で、言うまでもなくインターネットの接続環境は快適である。「旅の四種の神器」と、私なりに勝手にそう呼んでいる物がある。「パソコン・メモ帳・万年筆・デジカメ」の四種である。加齢とともに記憶力は低下…メモらなければ、昨日の出来事だって思い出せないことがあるから情けない。なので、この四つのグッズは、私の旅には無くてはならない重要な物なのである。こうしたメモや撮影データなどを纏めたりする…その作業エリアとしても最高なのが「有料ラウンジ」なのである。
15:40 羽田空港に着いた。国際線ターミナルが新しくなってから始めて訪れる…なので、今回はその観光を兼ねて、少し早めの羽田空港入りとしたのであった。明日からはハワイだ…まずは、しっかりと日本食を食べておきたい。そこで選んだレストランは寿司屋だった。「美味い !! 」…日本酒を注文して、ついつい晩酌の度が増していった。大満足の夕食も終わり、保安検査を受けて搭乗ロビー5階の有料ラウンジへと移る。夜10時を過ぎた頃から利用客が多くなり、11時頃にはほぼ満席状態となる。ハワイへの出発時刻が近づき機内へと案内された。予定時刻よりも遅れて 12:25 にテイクオフ。ほとんど眠られないままに、到着前の機内食が配られてくる。…が、飲み物だけを戴きながら、ハワイ到着後のことを頭の中でシュミレートする。そうしている間に、ホノルル空港に着陸した。昨日の朝 5時に起床してから、ハワイ到着まで、なんと27時間が経過していた。今回は、羽田空港・新国際線ターミナルの観光を兼ねたために、こう長くなった。…なので、最短では18時間ほどであろうか。さて、「我家からハワイまで18時間…遠い ?? 近い ?? 」皆さんは、どう、お感じになられるでしょうか ?
2011年の暮れからは、福岡空港発着のハワイ直行便が就航するとのことだ。だとすれば、九州人の私たちには朗報で「我家からハワイまで12時間」ほどと、さらにぐっと近くなりそうだ。 2度目のハワイ・少しずつ記憶が蘇ってくる空港の風景…だが、私たちを迎えてくれる人は誰もいない…始めて経験する「夫婦ひとり旅」を実感した瞬間だった。
今日からステイするコンドミニアムを管理しているのは、不動産会社である。部屋の鍵を受け取るのと同時に、引き渡しの打ち合わせをしなくてはならないので、担当者へ電話を入れた。予約のコンドミニアムが入っているタワーで落ち合うことに決まったのでタクシーを走らせた。
「やれやれ、これでステイ先のコンドに入れる」…と、思っていたところ、私たちがステイするタワーのフロントへの入口には、セキュリティーがかかっていて入れない。また、不動産会社の担当者も来ていないではないか。そうこうしている内に、警備の係員が私たちに気付いて近づいて来た。私の倍くらいはあろうかという体格の黒人の男性に、恐る恐るカタコトの英語で、コンドを予約している者であることを伝える。するとタワー内のロビーに案内してくれて、ここで暫く待つようにと言われた。
またひとつ、大きな安堵のため息をついた。それからかなりの時間が経過して、担当者が現れたのは午後三時近くだったろうか。これも「ハワイ時間か ?」と妙に理解が早かった。そうしてやっと、コンドミニアムの部屋へと案内して貰ったのである。キッチンのことに始まり洗濯機・ゴミの処理法についてまで、おおよそ小一時間の打ち合わせをして部屋の引き渡しが終わった。時間はもう午後の4時になろうとしていた。
重いスーツケースから解放されて、ホッとするのも束の間…夕餉の食材探しをしなければならなかった。日本食があると聞いていたので、アラモアナ・ショッピングセンターの白木屋に行くことにした…が、そこへ行くにもタクシーは呼べないし、バスはどこから乗ればいいのかさっぱりわからない。仕方が無いので、地図をたよりに歩くことにした。
始めてのところは遠く、そして不安を感じたものである。目指す売り場に着いた。「まぁ !! なんと…」日本の惣菜を始め、食材の多さに驚いた。だけど、もう一つ大切な物「ビールにお酒がない !!… 」フロアーガイドが教えてくれた1階の「フードランド・スーパーマーケット」に行くと、お酒は「日本酒」まで並んでいた。嬉しくなってついつい買い込んだものだから、重くて重くて…とても歩いては帰れない。ところが「渡りに船」マーケットの前はタクシースタンドだった。…ためらうことなく乗り込んでコンドに急ぎ帰った。こうして、ハワイ初日の夕餉の食材は揃った。買い求めてきた惣菜を開いて、ホッと安堵の夕餉の食卓が始まった。味はともかくとして…ハワイに着いたばかりというのに「寿司」に「にぎり」に「刺身」に「日本酒」とは…どうしたものか ?? …だが、長い旅から解放された嬉しいひとときであった。
夕餉が終わった pm7:00 頃、ふと窓の外に目をやると、およそ180℃の視界で「100万$の夜景」がパノラマとなっていて実に綺麗 !! …また、部屋のエアコンは OFF にしていると言うのに、 暑くもなければ、寒くもない。「う〜ん !! やっぱしハワイは素晴らし〜い !! 」
そう実感しあった次の瞬間…二人とも、もの凄い睡魔に襲われ、やっとの思いで歯磨きだけを済ませ、ベッドにバタンQ…。こうして、ハワイに着いて、長〜い 一日が終わったのでした。
振り返ってみると昨日、日本の我が家で目を覚ましたのが朝の5時だったから、それから何と、33時間が経過していたことになる。
こうして、いよいよ始まったハワイ・ロングステイ…できることならば「 まるで住んでいるかのようにステイしたい 」…そう思って Hawaii 入りをしているのですが…最初から、うまくゆく筈はありませんよね ??
次の「第3話」でまた…お逢いしましょう !!
Mahalo〜 !!
2011 ハワイ・ロングステイ(2) への6件のフィードバック