2012 四国・神戸ロングドライブ(2)

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第 2 話「尾道しまなみ海道土佐高知
 

 ドライブ 2日目・3/6は、霧が深い朝である。 6時から大浴場が使えると聞いていたので、少し早目であったが風呂場を覗く。するとすでに準備は終わっていて入浴できる状態となっていた。客は私ひとり嬉しい貸し切り風呂となったのです。
 お湯の温度は少し高めだが、ちょっと我慢して浸かっていると、この熱さが、だんだんに気持ちよくなります。 風呂場の桶も椅子も整然と整えられていて、気持ちが良い目覚めの朝湯となりました。 今日はこれから、「しまなみ海道」を通って、土佐の高知へと、およそ 210 ㎞のドライブとなる予定です。 千光寺山荘を 8時半ころに出発して、港町のガソリンスタンドで燃料を満タン。しまなみ海道」の起点となる「西瀬戸尾道IC」に向かいました これから通る「しまなみ海道」は、日本のエーゲ海とも称えられる美しい瀬戸内海に浮かぶ島を、10の橋でつないだ「西瀬戸自動車道」です。 広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ、総延長 59.4㎞の自動車専用道路となっています。 このルートは全ての橋に自転車歩行道が併設されているそうで、のんびり歩いて渡ったり、サイクリングすることが出来るそうですよ
 世界に誇る瀬戸内の美しさが、存分に味わえるルートです。 天気は回復が遅れているのか、時折り霧雨に遭います。 最初に渡って行く橋は、尾道と向島を結ぶ双子橋です その橋の名前は、尾道大橋新尾道大橋で、2つの橋は平行して架かっています。 
 尾道大橋は通勤通学や買い物など生活橋としての役割を果たしている一方、新尾道大橋は自動車専用道路です。この橋を渡ると、「しまなみ海道」の本線料金所です。 そしてさらに進むと、布刈(めかり)瀬戸にかかり、向島と因島をつなぐ「因島大橋」に差し掛かりました。
 端正な美しさを持つこの因島大橋は、上下二段構造になっており、上部は自動車専用道、下部は自転車歩行者道が走っているそうです
 次に現れた大橋は「生口橋」(いくちばし)です。 生口島と因島を結ぶ斜張橋で、橋の長さは790mだそうです。 完成時点では世界最大の斜張橋だったそうですよ。 この生口橋の建設にあたって採用された様々な技術が、後に、世界最長の斜張橋・多々羅大橋を誕生させる大きな力になったそうです。128mの塔の頂上付近から放射されるケーブルは、優雅なハープの弦のように伸びています。 生口島と言えば、この島の瀬戸田町に生まれた有名な日本画家・平山郁夫の美術館があります。
 そして次に「多々羅大橋」に差し掛かりました。 しまなみ海道の尾道側から4番目の橋で、広島県と愛媛県との県境にかかる橋です。 この橋は完成時には、斜張橋として世界最長を誇り、鳥が羽を広げたような美しい姿だと絶賛する人がいます。 この先、小さな海峡をまたいで行きます。 尾道から5番目の大三島橋を通り、次に伯方島と見近島を結ぶ「伯方橋」そして、見近島と大島を結ぶ「大島大橋」を通ります。この付近は小さな島が点在し、まさに海の箱庭という感じです。 そして、絵のような海峡に差し掛かりました。現れたのは来島海峡大橋です。 来島海峡大橋は、大島と今治の間の約 4kmの来島海峡に架かる世界初の3連吊橋です
   橋上からは、瀬戸内海国立公園の景勝地として有名な来島海峡の眺めが楽しめます。
 来島海峡大橋は、西瀬戸自動車道の中で最も長い橋となります こうして、しまなみ海道を渡り終えて、10時30分頃・来島海峡SAに到着です。 ここに来てやっと、天気は、ときおり陽射しが見られるまでに回復です。 お茶を飲んでひと休みし、サービスエリアの土産品売り場を覗くと … 「今治タオル」が沢山並んでいます。 やわらかく、しかも何回洗っても固くなりにくい加工を施してあるそうで、今までにない優しい肌触りを実現しているとか。 そしてカラフルでオシャレです。
 贈り物にも喜ばれそうな物ですね。 一方、食べ物では、「しおもち」と「坊ちゃん団子」が目に付きました。 しまなみ海道限定の塩入りスイーツ「しおもち」は、ミネラル豊富な“伯方の塩”を使用し、厳選小豆のつぶ餡がたっぷり入っている一口サイズのお餅。 伯方の塩を使用したコクのある粒餡を、もっちりとした食感のお餅で包み込んだ味わいの深い一品だそうです。
 それに、松山といえば、夏目漱石の「坊っちゃん」。 実際に、漱石が青春時代に旧制松山中学に教論として赴任していた頃、道後温泉に行った帰りに食べたといわれる団子に因んでつくられたのが、写真に掲載しているような「坊っちゃん団子」です。
 これが沢山に売られていました。 さて、これから普通に走ると、高知の宿に着くのは、午後1時を過ぎる予定 … 昼食をとりたいのであるが、高知に着いてからでは少し遅い。そんな思いをしながら走っていると、  11:40ころ・石鎚山サービスエリアに到着しました。 このサービスエリアのレストランのメニューには、私たちの期待の「讃岐うどん」はなかったが、おすすめは八幡浜ちゃんぽんだと書いてあります
 なので、これを注文してお昼をとることにした。 このレストラン名は「東雲」。 今日の天気も、このレストラン名のように、薄日がさしてはいるが「しののめ色」、外気温16℃ … 少し風が吹いていて肌寒い。
 こちらのサービスエリアでは、四国の山並や瀬戸の島々のすばらしい眺めを楽しむことができます。 そしてここは、四国では初となる、全面芝生のドッグランの設備があるそうです。ドッグランは広く、シャワー付きの水飲み場、ペット専用ゴミ箱、トイレもきちんと完備されているので、安心して利用できるそうですよ。
 そしてさらに、石鎚山ハイウェイオアシス館が、この石鎚山サービスエリアに隣接しているそうです。 石鎚の自然が体感できる「石鎚展示館」をはじめ、四季折々の石鎚を見せてくれる写真美術館や、地域の特産品がどっさり揃う市場、レストラン・お土産コーナーなど、ドライブ途中の休憩はもちろん、レジャー施設としても楽しめる「憩い」と「体験」のオアシスです
 また、平成15年にオープンした、天然温泉・美人の湯でおなじみの椿交流館(椿温泉こまつ)が併設されていて、爽快パノラマ眺望の温泉と食事を楽しむことも出来るそうです
 私たちには、そうした施設を楽しむことは出来ないままに、今日の最後のロングドライブとなる高知道へと入って行きます 高知自動車道の特徴は、山脈を縫うように走るのではなく、山脈を豪快に横断するもので、トンネル40ヶ所ほど、そして橋が90ヶ所ほどもある … 代表的な山岳道路です
 トンネルを目の前にして、大きな山が仁王立ちしているかのように見えます。 その山を抜けてもまたその先には山・山・山 … と、四国山脈の連続です。 たしか、 高知道のまず最初のトンネルの長さは、いきなり3km以上もあって、緊張させられたものです。
 トンネルは、ただでさえ気を使うのに、それが数えられないくらいに連続するのと、道路の高低差もかなりあったようで、運転には非常に気を使った高速道路でしたが、高知ICまで4車線化されていましたので、まだ少しは気が楽でしたね。
 この長い連続トンネルを通り抜けさえすれば、あっと言う間に高知市内に到着できるのですから、便利な道路と言っても良いでしょう
。…… やっと高知の街中に入りました こうして午後 2 時過ぎ、無事に今晩の宿泊先「城西館」に到着です。 直ぐにチェックインし、部屋に荷物を入れて再び飛び出したのです。 そう、今日中に、桂浜の観光をしておきたかったのです
 ホテルから桂浜まではおよそ 30分ほどと近かったですね。 初めて訪れる私たちには、龍馬の銅像が、想像していたものとは違っていて、見上げるほどの大きさにびっくりしたものです。 そこから、さらに石段を下りて、桂浜に出て観ました。 物凄い高波が押し寄せていて、波打ち際には近づかないようにと、放送が流れていた位です。

 こうして桂浜の観光を終え、ホテルに午後四時半に戻ったのでした。
 今晩の宿は、土佐に生まれて百三十余年の歴史をもつという城西館です。 ここは、皇族のご常宿として、また多くの各界の名士の方々が宿泊してきたそうです
 ティーラウンジには、皇室の方々の御写真や 、当館の歴史をたどる写真、またお迎えした名士の中でも特に、当館を愛していたとされる 吉田元首相の御写真・愛用のウィスキーボトル等、他では 見られない展示品がありましたね。 ホテルに戻ってのお楽しみ、まずはお風呂です。最上階に、展望露天風呂がありました。 そこからは、高知城、そして遠くには四国山脈の山並みも眺めます 木の風合いが趣きのある、東屋風の露天風呂になっていて、ジャグジーもついています。 こうして毎日、大きなお風呂にゆったり浸かれることで、旅の疲れが癒されます。
 そして待ちに待った夕食は、2階の季節料理「思季亭に案内されました。 出された料理は、 本場高知のカツオのタタキはもちろん、土佐湾で獲れた旬の魚介類を大皿に盛り込んだ皿鉢料理と彩り豊かな会席膳でした。 土佐沖を流れる黒潮に乗ってくるカツオを、一本釣りで獲っていて、昔ながらの松葉や茅の火種で、一本一本丁寧に焼き上げているそうです。こうすることによって、旨味をとじ込め、生臭みを消し、風味豊かに香るカツオが戴けるのです。
 なかなか美味しく、この夜もついつい、お酒がすすんだものです。

 この高知市内での観光を、ホテルのフロントで聞いてみた。
 「高知県立牧野植物園」は如何 でしょうか ? … と薦められた。
 明日の為に、各種のバッテリー類を充電セットし、今日一日が終わったのでした。

 明日は、ここ高知から有馬温泉を目指します
 … ここまで、ご覧戴いてありがとうございました !!
 ではまた …

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